10月13日(日)14日(月)と、徳島大学フューチャーセンターA.BA(アバ)において、令和元年度『こまつしまリビングラボ(KLL) 「社会共創キャンプ2019」』を開催しました。
昨年度のキャンプに引き続き、オランダからお招きしたEducore創始者/代表でフューチャーセンターアライアンス(FCA)の共同設立者のハンク・クーネ氏が持つ「イノベーションキャンプメソドロジー」をベースとして、米国オレゴン州のポートランドの公共交通(TriMet)のデザインに長年携わり、近年では「Oregon by Design」というボランティア団体を立ち上げ、市民主体のまちづくりに取り組まれているロバート・ヘイスティング氏による「strategic doing」という手法をかけ合わせて、市民、行政、大学、企業が一同に集い、徳島、小松島市発の社会イノベーションを共に創りだす2日間となりました。
東日本を中心とした甚大なる被害をもたらした台風19号の影響もあり、直前に当初予定していた4日間から2日間、また開催場所も小松島市役所から徳島大学フューチャーセンターA.BA(アバ)での開催となりましたが、短縮したというよりは、短い時間の間に大切なエッセンスがぎゅっと濃縮された充実したプログラムとなったように思います。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
10月9日(水)
社会共創プレ・キャンンプ in 横浜
「なぜポートランドは走り続けられるのか?」
社会共創キャンプのプレキャンプとして位置付け、富士通エフサスみなとみらいイノベーション&フューチャーセンターにて、ハンク・クーネ氏とロバート・ヘイスティング氏、そしてアメリカ・オレゴン州登録建築家の柳澤氏のお三方による「なぜポートランドは走り続けられるのか?」と題したワークショップを開催しました。
ハンク氏からは「EUにおけるリビングラボの現状と社会共創キャンプメソドロジー〜ミッションドリブン型イノベーションの実践事例を含めて〜」、ロバート氏からは「ポートランドの秘密〜ポートランドを事例に持続し成長するまちづくりへ一歩を踏み出す実行戦略(Strategic Doing)〜」と題して、それぞれお話しいただきました。 その後、アメリカ・オレゴン州登録建築家の柳澤氏による実践的にファシリテーション技術を学ぶワークショップを行いました。ここではこまつしまリビングラボ共創キャンプ2019のチャレンジの一つとして登録されている「酒蔵ホテル」のチャレンジを題材に、参加者同士がファシリテーションを実践しながポートランド風の未来のリビングラボファシリテーターの手法について学び合いました。
当日は33名の参加者にお集まりいただき、社会共創キャンプ2019の幸先の良いスタートを切ることができました。
10月11日(金)
いよいよ舞台を小松島市に移し、共創キャンプが本格的に始まりました。残念ながらこの日の夜に予定していたオープニング、交流会は台風のため中止となりましたが、小松島高校生たちが進めているRiverプロジェクト、そして今回登録されているチャレンジの訪問を行い、チャレンジオーナーやサポーターとの意見交換を行いました。各チャレンジャーの想いやそれに取り組んだ背景、そして実際にチャレンジを行うフィールドを見学し、プログラムの最終調整やファシリテイトのプロセスについて必要な情報収集を行いました。
10月12日(土)
台風が上陸し、ゲストとファシリテーター、そして事務局で徳島大学フューチャーセンターにて、11日のフィールドトリップでの結果も含めて、当初4日間で組まれていたプログラムの見直し、最終調整を行いました。
10月13日(日)
二日間に濃縮された今年の共創キャンプ2019は、大きく分けて4つのプロセスから進めました。
まずは、DAY1オープニングからビッグピクチャーセッションと題し、小松島の全体像、みんなが考える未来の姿について、このキャンプのテーマでもある「Make the City Young」を題材に、小松島のビッグピクチャー、どんな町でありたいかについて考えるセッションから始まりました。
次に「Could do(何が出来るか)」を考えるパートへと入ります。もういちど今年のチャレンジの皆さんからのピッチトークを行い、それぞれが大きな小松島の未来を創る全体像の中で、どのように関わり、交わり合いながらプロジェクトを進めていけるのかについて話し合いました。
そして何が出来るか?に続いて、何をしなければならないか?を考えるフェーズへと移っていきます。
実際にこれまで考えてきたチャレンジの計画と、ここまでに得た新たなアイディアやネットワークを掛け合わせて広げてきたプロジェクトのアイディアを、実際に取り組んでいけるものに、形作ります。ここではプロトタイプという自分たちがここまで考えてきたプロジェクトを形にし、見える化することでよりアイディアを具体的に、現実のものとしてイメージしていきます。
最後に、「Will do(何をやるのか)」具体的にこれから何をやるのかを考えるセッションです。6年後の社会がどのように変わっているのか、2年後のプロジェクトの結果、そして2ヶ月後に何をするのか、インパクトとアウトカムを考えてスケジューリングするワークに入りました。
それぞれのプロジェクトアイディアを共有した上で、小松島市長 濱田 保徳氏にお越しいただき、参加者全員で車座になってこれからの小松島市の未来について話し合いました。
行政や市民、大学や企業という枠組みを越えて、皆が同じ目線に立ち、同じ地域の未来を考える仲間として対話する、素晴らしい時間とすることができました。
「社会共創キャンプ 2019」では、各チームを未来デザインに参加者と導くファシリテーター兼通訳として、アメリカ・オレゴン州登録建築家の柳澤 恭行氏、コクヨ「ワークスタイル研究所」主幹研究員の齋藤 敦子氏、ランドスケープアーキテクトの芳村 大輔氏、同じくランドスケープデザイナーの上野 英美氏、アーバニストの出川 菜穂氏、そしてTsukuru to Ugoku Design 株式会社の赤木 真由氏をお招きいたしました。
9日に開催されたプレキャンプでは33名、11日のチャレンジ探訪には26名、社会共創キャンプ初日の13日は34名、14日は33名と、台風の影響等で予定が大きく変更されたにも関わらず、延べ93名に参加いただきました。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。参加していただいた皆様のおかげで、盛況のうちに幕を閉じることができました。しかし、ここはまだ始まりです。社会共創キャンプで行った未来デザインを、次のアクションにつなげましょう!