こんにちは、KLL事務局です。本当に今世界的に大変な時期ですが、私達ひとりひとりができることを行い、1日も早く日常を取り戻せるように力を合わせましょう。
さて今回は、2月中旬に行った「横須の海岸をきらきら海岸に」チーム、通称キラキラ海岸チームのメンバーで行った長崎県への視察レポートです。今回視察の最大の目的は、長崎空港近くにあるガラスの再生砂を敷き詰めた砂浜で、生物の生息場を作ったという事例を見に行くことでした。
では、その視察の様子を、チャレンジリーダーの兼廣さんのレポートでお送りします!
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こんにちは、「横須の海岸をきらきら海岸に」チームのリーダーを務める兼廣と申します。私は、社会人として一度県外へでましたが、生まれ育った小松島へ帰ってきた小松島人です。私のチャレンジがフィールドとしているのは、小松島市の金磯町というところに位置する横須と呼ばれる海岸です。昔は人が集ってにぎやかな海岸だったと聞いていますが、今は散歩している人をたまに見かけるだけ、砂浜にはゴミや流木が打ち上げられており、お世辞にもきれいな砂浜とは言えません。
そんな海岸に、また人の賑わいを作りたい、私がそんなふうに思ったのは、テレビである海岸の話を目にしたことがきっかけです。それは、廃ガラスによる再生砂を撒くことでキラキラ光る海岸となり、多くの二枚貝が着床し人の賑わいができたというニュース番組の一コマでした。そして今回リビングラボの活動として、その憧れの砂浜へ行くことができました。
ガラスの砂浜は長崎空港に続く橋の袂にありました。飛行機が飛び交うロケーションがとても素晴らしかったです。空港から橋を渡っている最中にも、キラキラ光る様子が見て取れました。
ガラスの砂浜については、今回の視察を快く受け入れてくれた長崎県環境保健研究センターの粕谷さんと橋本さんと本多さん、そして行政の立場からこのプロジェクトに関わられておられる長崎県地域環境課の川井さんが丁寧にご説明してくださいました。過去の調査によると、大村湾では、本来は海と人との間で循環している栄養塩の循環がうまくいっておらず、人間でいうところのメタボの状態となっていたそうです。
そこで、最初はガラスと砂をコンテナに入れてアサリが生残できるかの室内実験をしたそうです(←まさにプロトタイピングですね!)。そこから実際の現場での実験を行い、今ではアサリやマテ貝などが着床するようになりました。今では環境問題を一般市民にも参加して考えて貰うこともイベントとして組み込み、汚れた水にアサリを入れて水質がどう変わるかを実際に子供たちの前で実験もしているそうです。
みなさんの説明通り、ガラスの海岸は市民の憩いの場になっていました。説明を受けている最中も幾人かの方が砂浜を歩いていました。もともと生物の生息場を確保する目的から始まったプロジェクトですが、ガラスの海岸が話題を呼び観光資源となり、それが市民の環境意識の向上にまで繋がっている。このような好循環を小松島の海岸でも生み出したいと、強く思いました。
2020年度も、「横須の海岸をきらきら海岸に」チームは活動を続けていきます。もしこんな素敵な海岸を小松島にもつくりたいと思った方がおられましたら、ぜひご連絡ください!共にチャレンジしましょう!